メインアイテム「ヴァルナム」のあとは、ちょっとしたブレイク。
3曲目の「パダム」という種類の曲は、肩の力をぬいて気楽にみていただける演目です。
(もちろんそれ以外の演目もリラックスしてお楽しみください)
「パダム」というのは、演劇のようにちょっとした小話を演じるアイテムです。
今回のパダム「アドゥブン ソルワル」は、ヴァルナムで取り上げられたムルガン神の妻が主人公のお話。
ムルガン神は一転して立場が悪くなってしまいます。
事の発端はムルガン神の浮気。
「あなたの夫ムルガン神の浮気相手が、調子に乗ってあれこれ吹聴しているわよ」
と知人が忠告に来ます。
でもそれは、人の噂にありがちなおもしろ半分。
ムルガンの妻は、凛として気高くふるまいます。
「確かに彼女の行いは度が過ぎているわ。
でも悪いのは彼女ではなく、私の夫ムルガンよ。
ほうっておいてちょうだい。」
でも、内心では彼女のことが気にかかっている妻。
「彼女はいつもみじめななりをしていたのに、今ではどうでしょう。
私の家の隣に3階建ての家を建てて、美しいベッドをあつらえ、
高価なサリーを身にまとって、召使いまで抱える身なのよ。」
「以前はお金もなくネックレスの一つさえつけられなかったのに、
今ではジュエリーをじゃらじゃらとつけ、牛を飼って絞りたてのミルクまで飲んでいるらしいわ。」
「でも彼女の過ちは何?もうほうっておいてちょうだい」
この「アドゥブン ソルワル」は新曲。
内心では様々な思いが渦巻いてフツフツしているのに、それを隠して気丈にふるまう。
そんな心の内をどう表現できるかなぁと思っています。